Nuroは、営業運転を開始するにあたり、カリフォルニア州の陸運局 (Department of Motor Vehicles)から、公道を無人走行するための認可を受けた。走行できる地域が指定されており、Nuroはサンタクララ群とサンマテオ群で営業運転を展開できる。また、走行できる道路も規定され、定められたルートを安全に走行する。事実、営業運転は、サンタクララ群のマウンテンビュー市で開始された。(下の写真、試験走行中のNuro)
Microsoftはメタバースの技術開発を進め、3D仮想空間におけるビデオ会議システム「Mesh for Teams」を発表した。このシステムはメタバースに構築されるコラボレーション基盤で、アバターを介してコミュニケーションする(下の写真)。Microsoftは「Mesh」という名称でメタバース技術を開発しており、これをビデオ会議「Teams」に適用した。
メタバース上に展開するビデオ会議システムは「Mesh for Teams」と呼ばれ、コラボレーションツール「Teams」をMR空間「Mesh」で運用する構成となる。Teamsは在宅勤務におけるコラボレーションツールとして、幅広く利用されている。Mesh for Teamsは、その新機能で、自分のアバターを介してテレビ会議に参加する(下の写真、右側)。また、企業はMesh for Teamsを使って、会議室やロビーなど、仮想空間を生成することができる。ここに3D仮想オフィスが生成され、社員はアバターを介してここでデジタルに勤務する。
Microsoft はMeshとHoloLens を使ったメタバース・アプリケーションの開発を進めている。メタバース・アプリケーションは、場所を超えて共同作業をする空間を構築する。例えば、オフィス内に3D 仮想スペースを構築し、共同作業を進めることができる(下の写真)。複数の社員がHoloLens 2を着装し、会議室やオフィスに集合し、そこで実物を見ながら製品開発を進めることが可能となる。このアプリケーションはMeshで生成され、HoloLens 2からアクセスする。
出典: Microsoft
メタバースへのアクセス技術
Microsoft は、メタバースへのアクセス技術としてMR グラス「HoloLens」を開発した。現在は、第二世代の製品「HoloLens 2」を出荷しており、これを着装し、現実空間に構築された仮想オブジェクトを操作する(下の写真)。企業向けのデバイスで、メタバース・アプリケーションと組み合わせて利用する。Microsoft はVR(仮想現実) とAR(拡張現実) を統合した技術をMR(複合現実)と呼び、メタバースにアクセスする基礎技術と位置付けている。
出典: Microsoft
Mesh for Teamsを開発した理由
Microsoftは、ポストコロナのワークスタイルはハイブリッドとなり、遠隔勤務が重要な役割を担うと分析している。遠隔勤務では、管理職が考えるより、仕事を効率的に進めることができるとしている。一方、社員は、遠隔勤務では、会社の同僚と会えないことが最大の課題だと指摘する。オフィス勤務では、同僚と立ち話ができ、人間関係が深まる。また、会議では、同僚の素振りから、その場の空気を読むことができた。遠隔勤務では、これら人間関係のウェットな部分が欠落し、社員同士が疎遠になる。Mesh for Teamsはこれらの問題点を補完するために開発された。社員はデジタルツインであるアバターを生成し、これらを介して、表情や感情を表し、他の社員と交流する(下の写真)。
出典: Microsoft
メタバースのロードマップ
Meta(Facebook)はメタバースにソーシャルネットを構築する構想を描いているが、Microsoftはメタバースで企業向けのソリューションを提供する戦略を取る。その最初のステップがコラボレーションで、社員は3D仮想空間で共同作業を実行する。航空機のエンジンの設計を遠隔地と社員と共同で進めるソリューションを提供している(下の写真)。Microsoftの強みはAIやクラウドで、Mesh for Teamsでメタバース開発レースに参戦した。
Scene Understandingはユーザ空間を理解する機能で、空間の位置関係やその意味などを理解する。この中のScene Modelを使って部屋の中にMR空間を生成する。下の写真は部屋の空間に仮想オブジェクト(暖炉や窓の外の景色)を挿入しMR空間を生成したもの。このようにPassthrough、Spatial Anchors、Scene Understandingを使って、複雑で、かつ、物理空間の意味を理解したメタバースを開発できる。
Metaはメタバースの概要を始めて公開したが、これらはまだ製品ではなく、コンセプトの段階である。今回の発表はProof of Conceptを示し、メタバースが完成した時の製品イメージを提示することを目的とした。これによると、AR・VR・MR技術が大きく進化し、メタバースは現実空間と仮想空間が滑らかに融合した社会であることが分かった。一方、メタバースはより深い個人データを使うことも分かり、個人情報の保護がより厳しく求められる。